
https://news.yahoo.co.jp/articles/f1a6ce80c403305dd5f1d8f673ddfc521e5fd68b
■本当の観光立国のために必要なこと
私は、外国人旅行者が日本に来ること自体は望ましいことだと思う。問題は、政府の政策が、安売りによって数を増やすだけのものになってしまっていることだ。
日本政府は、これまでも、外国人旅行者の総数を増やすことを政策目標としてきた。いまは、2030年までに6000万人とすることを目標にしている。しかし、現在の観光公害の状況を見れば、6000万人を受け入れることは、到底不可能だ。「訪日外国人旅行者が多ければよい」という基本的発想を根本から考え直す必要がある。
「私有地に無断で入ったり、写真を撮るために交通規則を無視したり、通行する女性に付きまとったり、深夜まで騒いだりする観光客はお断り」ということを、はっきりと宣言すべきだ。
そして、質の高い観光客を求めるべきだ。それこそが観光立国ということの内容であるべきだ。
観光税は、すでに述べたように、公共施設の利用料という意味もあるのだが、それだけではなく、旅行者の質を高めるためにも必要な施策だ。