兵庫県の斎藤元彦知事は11日、定例記者会見を開き、知事自身が内部告発された問題で、維新の会県議団を離団した県議3人が斎藤知事を支持する新会派「躍動の会」を結成したことについて、「知事と議会が車の両輪として県政を前に進めていくことは大事だ」と歓迎の意向を示した。
躍動の会は、幹事長の増山誠氏(46)、政調会長の白井孝明氏(41)、岸口実氏(60)の3人で10日に結成し、県議会では第5会派となる。3人は昨年11月の知事選期間中、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首への情報提供に関与したとして、兵庫維新の会から処分を受け、県議団を離団した。
3人は10日のインターネット番組で、斎藤知事の政策推進を全面的に支援する方針を表明。将来的には地域政党を設立し、2年後の県議選では40人程度の候補者を擁立して第1会派を目指す考えを示した。
斎藤知事は、知人を介して会派結成の連絡を受けた増山氏に、「しっかりやっていきましょう」と激励のメッセージを送ったといい、「私が掲げる『躍動する兵庫』の実現に向け、若者支援を含めた政策に共感や賛成してもらえることは大事なことだ。応援してもらえることは大きな意義がある」と強調。3人が立花党首への情報提供に関与したことについては「それぞれの議員がそれぞれの考えに基づいてやったこと。コメントはない」と述べるにとどめた。
また、今月5日の定例記者会見で、告発した男性職員(昨年7月に死亡)の公用パソコン内に「極めて不適切な、わいせつな文書」があったと言及したことについては、「特段問題があるとは思っていない」と改めて正当性を主張した。
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