水島宏明 | 上智大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター
8/28(水) 16:37
「週刊こどもニュース」2代目お父さん
鎌田靖は、池上彰の直系の後輩である。池上彰の足跡をたどってきたと表現してもいいほどだ。池上彰が「週刊こどもニュース」の初代の「お父さん」なら鎌田靖は2代目だ。
2人ともNHKを退職して現在はフリージャーナリストとして活動している。ただ、池上が自分の名前を冠した番組を抱えて、いくつも出演し続けているのと比べると、鎌田の登場のスケールはそれほど大きいものとはいえず、NHK退職後の2人のその後は今のところは大きく違っているように思う。(以下、番組出演者については敬称を略して記述する)
偶然だが筆者は鎌田とほぼ同年代。筆者も民放で”貧困問題”をメインテーマに活動してドキュメンタリーやニュースを放送してきた。
鎌田はNHK時代には『ワーキングプア』や『無縁社会』シリーズなど、”社会の貧困”に光を当てる番組でキャスターを務めている
NHK退職の直後にTBSの『あさチャン!』に解説者として出演したこともあって(筆者もこの番組に少しの間だけピンチヒッター解説で出演していた時期がある)、テレビ記者出身者として「気になる」存在でもあり、不思議な縁を感じて注目してきた。だが、残念ながら、フリーになって以降の彼は出演番組も『あさチャン!』から『ひるおび!』に変わるなど必ずしも順風満帆とは言えないものだった。
ところが、つい最近、年金をめぐっての解説で久々に「鎌田靖らしさ」を発揮したのを目の当たりにした。
鎌田が注目した「参議院選挙の前になぜ出さなかった?」
8月27日(火)、厚生労働省が年金の「財政検証」を発表した。鎌田は8月28日(水)のTBS『ひるおび!』でこの問題について解説した。
「財政検証」は、年金制度の健康診断とも呼ばれるもので、100年先を見越して将来の年金の給付水準を予測するものだ。「5年に1度」というタイミングで実施されるもので今回で3回目になる。
2009年、2014年とこれまでの2回については、厚労省の専門委員会が最終報告を出してから、およそ3ヶ月で財政検証が公表されてきた。
ところが今回は最終報告が出た3月13日から3ヶ月経った6月になっても財政検証は公表されなかった。
3月13日の最終報告の後には6月に金融庁のワーキンググループの報告をめぐって”老後2000万円問題”が浮上し、麻生金融相が「受け取り」の拒否を表明。
年金問題は参院選の最大の争点に浮上した。
安倍首相は参院選をめぐる党首討論でも野党側から、「出せるはずなのに出さないのはおかしい」と批判されたが参院選の投開票日の前には公表されず、けっきょく最終報告から5ヶ月以上も経った8月27日にやっと公表された。
「財政検証」いろいろ前提条件がついてわかりにくい
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20190828-00140198/
8/28(水) 16:37
「週刊こどもニュース」2代目お父さん
鎌田靖は、池上彰の直系の後輩である。池上彰の足跡をたどってきたと表現してもいいほどだ。池上彰が「週刊こどもニュース」の初代の「お父さん」なら鎌田靖は2代目だ。
2人ともNHKを退職して現在はフリージャーナリストとして活動している。ただ、池上が自分の名前を冠した番組を抱えて、いくつも出演し続けているのと比べると、鎌田の登場のスケールはそれほど大きいものとはいえず、NHK退職後の2人のその後は今のところは大きく違っているように思う。(以下、番組出演者については敬称を略して記述する)
偶然だが筆者は鎌田とほぼ同年代。筆者も民放で”貧困問題”をメインテーマに活動してドキュメンタリーやニュースを放送してきた。
鎌田はNHK時代には『ワーキングプア』や『無縁社会』シリーズなど、”社会の貧困”に光を当てる番組でキャスターを務めている
NHK退職の直後にTBSの『あさチャン!』に解説者として出演したこともあって(筆者もこの番組に少しの間だけピンチヒッター解説で出演していた時期がある)、テレビ記者出身者として「気になる」存在でもあり、不思議な縁を感じて注目してきた。だが、残念ながら、フリーになって以降の彼は出演番組も『あさチャン!』から『ひるおび!』に変わるなど必ずしも順風満帆とは言えないものだった。
ところが、つい最近、年金をめぐっての解説で久々に「鎌田靖らしさ」を発揮したのを目の当たりにした。
鎌田が注目した「参議院選挙の前になぜ出さなかった?」
8月27日(火)、厚生労働省が年金の「財政検証」を発表した。鎌田は8月28日(水)のTBS『ひるおび!』でこの問題について解説した。
「財政検証」は、年金制度の健康診断とも呼ばれるもので、100年先を見越して将来の年金の給付水準を予測するものだ。「5年に1度」というタイミングで実施されるもので今回で3回目になる。
2009年、2014年とこれまでの2回については、厚労省の専門委員会が最終報告を出してから、およそ3ヶ月で財政検証が公表されてきた。
ところが今回は最終報告が出た3月13日から3ヶ月経った6月になっても財政検証は公表されなかった。
3月13日の最終報告の後には6月に金融庁のワーキンググループの報告をめぐって”老後2000万円問題”が浮上し、麻生金融相が「受け取り」の拒否を表明。
年金問題は参院選の最大の争点に浮上した。
安倍首相は参院選をめぐる党首討論でも野党側から、「出せるはずなのに出さないのはおかしい」と批判されたが参院選の投開票日の前には公表されず、けっきょく最終報告から5ヶ月以上も経った8月27日にやっと公表された。
「財政検証」いろいろ前提条件がついてわかりにくい
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20190828-00140198/