ブランドエクイティ
【英】:brand equity
あるブランドが顧客、取引先、または社会全体に対して持つさまざまな無形的な資産価値のこと。
有価証券や生産設備などは運用により価値が増減したり、売買の対象ともなるため、企業会計のバランスシート上に記載される。
ブランドはこれら有形資産とは違って目に見えないが、有形資産同様に投資して育成すれば価値が高まり、何もせずに放置したり
悪いイメージを与えるような行いを為せば価値は下がる。
1980年代の米国では企業のM&Aが広まるにつれて、それまでただの商品名や記号と考えられてきたブランドを、自社の商品や
サービスを競合より有利な条件で取引するのに役立つ資産価値のあるものと考え、企業会計上の無形資産(intangible asset)
として計上しようという考えが現れた。「エクイティ(資本)」という表現はこうした考えに基づく。
会計上の資産(負債)としてのブランドエクイティの評価方法にはいくつもの方法が提唱されている。ブランドエクイティ評価のアプ
ローチには、ブランド構築にかかったコストの積算から見る「コスト・アプローチ」、そのブランドが将来生み出す余剰キャッシュフロー
から見る「キャッシュフロー・アプローチ」、実際に市場で取引されている類似ブランドの価格をもとにする「マーケット・アプローチ」
と、大きく分けて3種類あるが、それぞれの是非についての意見は分かれているため、定まった方法はない。
なお、ブランドエクイティを構成するデービッド・A・アーカー(David A.Aaker)が1991年に著した「Managing Brand Equity」(邦題:
「ブランド・エクイティ戦略」)によれば、ブランドエクイティが含む資産(負債)は大きく5つある。
「ブランドロイヤルティ」「ブランド認知」「知覚品質」「ブランド連想」そして「他の所有権のあるブランド資産」である。
http://www.weblio.jp/content/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E4%BE%A1%E5%80%A4